今月の主題 糖尿病診療の現況
検査
ヘモグロビンA1
中山 秀隆
1
Hidetaka NAKAYAMA
1
1北海道大学医学部・第2内科
pp.30-32
発行日 1981年1月10日
Published Date 1981/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216989
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成人赤血球に含まれるヘモグロビン(Hb)は総Hb濃度90%以上のHbA(A0またはAII,α2β2),約2.5%のHbA2(α2δ2),約0.5%のHbF(α2γ2)とHbA0のpost-translational modificationにより糖と結合したHbA1から成る.
HbA1はglycosylated Hbと呼ばれ,陽イオン交換樹脂にてHbA0の前に溶出されHbA1a,A1b,A1c,A1d,A1eの分画があるが,A1d,A1eはごく微量で臨床上ほとんど問題とならず,これら微量成分のうちHbA1cが量的に最も多く,全体の約5%を占める.糖尿病ではHbA1cが2〜3倍に増量することが見出され注目されている.
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