今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識
脳腫瘍
診断と予後—脳幹部グリオーマ
米増 祐吉
1
Yukichi YONEMASU
1
1旭川医科大学・脳神経外科
pp.2262-2264
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216953
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脳腫瘍は稀な疾患ではないが,脳幹部原発腫瘍は脳原発腫瘍の3.2%で多いものではない.脳腫瘍のなかで最も頻度が高いのがグリア系細胞由来腫瘍(グリオーマ)(約36%)であるが,このうちの約9%が脳幹部に原発する.組織学的には良性のastrocytomaが多いが,悪性のglioblastomaも発生する.ほかに脂肪腫,成人では転移性腫瘍があるが稀である.
約60%は小児に発生し(平均6〜7歳),3歳以下には少ないとされている.成人では平均35歳であるが老齢者にも発生する,性別による差はない.
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