今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識
脳腫瘍
CTでどこまで診断がつくか
小林 直紀
1
Naotoshi KOBAYASHI
1
1東京女子医科大学脳神経センター・神経放射線科
pp.2252-2255
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216951
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コンピュータ断層撮影(CT)による脳腫瘍の診断は,腫瘍そのものを,周囲の脳浮腫および内蔵する壊死巣あるいは嚢胞を含めてX線吸収値の違いとして肉眼的に見ることができる点で,他のX線診断に比し数段すぐれているといえる.Bakersの1,071例の脳腫瘍に対するcooperative studyでは1)各X線診断法の陽性所見率はcontrast-enhanced CT97%,単純X線写真35%,シンチグラフィー75%,脳血管撮影96%である.しかしながらCTの脳腫瘍診断には種々の問題が含まれている.以下にこれらの問題点について,他のX線診断法と比較しながら述べる.
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