今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識
脳血管障害
脳血管モヤモヤ病
米川 泰弘
1
,
半田 肇
1
Yasuhiro YONEKAWA
1
,
Hajime HANDA
1
1京都大学医学部・脳神経外科
pp.2238-2240
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216948
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はじめに
脳血管モヤモヤ病は1960年代初頭に諸家による発表があいつぎ,本邦に特有な疾患として定着した.ただし近年欧米にも散発的に発表されている.当初はWillis動脈輪閉塞症(工藤),cerebralarterial rete(半田),telangiectasia juxtabasilaris(佐野),脳底部異常血管網症(西本)などの名称が冠せられていたが,現在では"モヤモヤ"病(鈴木)あるいはWillis動脈輪閉塞症が一般に用いられている.
本症に関してはいまだ不明な部分が多く,後藤文男教授を班長とする厚生省特定疾患研究班により,種々の角度から本疾患の再検討がなされている.この研究班で,診断の手引きとして昭和53年度に発表されたものの全体は誌面の都合で紹介できないが,主なるものは表1に示すごとくである.
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