今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識
脳血管障害
脳血管障害の血管造影—読影のポイント(グラフ)
矢田 賢三
1
Kenzo YADA
1
1北里大学医学部・脳神経外科
pp.2242-2246
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216949
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CTが普及した現在,脳実質内への出血,脳血管の閉塞による脳実質の梗塞などは,脳血管撮影を行わずとも容易に診断されるようになった.また,造影剤静注によるcontrast enhancementを行えば,動静脈奇形や,直径5mm以上の大きさをもつ動脈瘤などもある程度造影されてくる.しかしながら,血管自体の病変部位,病変の形状などを正確に知るためには,どうしても血管造影を行う必要がある.
近年では,造影剤の改良,手技の進歩などにより脳血管造影の副作用は著しく減少はしたが,穿刺による局所の血管壁に対する損傷,カテーテル法を用いる場合には,カテーテル内の凝血塊注入による脳塞栓,ヨード剤に対するアレルギー反応などの危険な副作用が皆無となったわけではないので,その施行にあたっては万全の注意を必要とする.
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