臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IX.血液疾患
悪性貧血 VS 他の巨赤芽球性貧血
岩永 隆行
1
,
堀内 篤
2
Takayuki IWANAGA
1
,
Atsushi HORIUCHI
2
1近畿大学医学部・第3内科
2近畿大学医学部・内科
pp.2042-2043
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216868
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なぜ鑑別が問題となるか
巨赤芽球性貧血はビタミンB12欠乏,葉酸欠乏のほか,各種薬剤の影響で発症することがあり,さらに2,3の先天性代謝異常症に合併することが知られている.巨赤芽球性貧血の中でよく遭遇するのが胃液中の内因子欠乏に基づくビタミンB12欠乏性の悪性貧血である.しかし,本症は,その他の原因による巨赤芽球性貧血と血液所見のみから鑑別することは不可能である.したがって,巨赤芽球性貧血の原因を究明することが,診断と治療方針の決定に重要である.
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