今月の主題 感染症—治療の実際
臓器感染症の治療法
肺結核
青柳 昭雄
1
Teruo AOYAGI
1
1国立療養所晴嵐荘病院
pp.1531-1533
発行日 1980年10月10日
Published Date 1980/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216712
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はじめに
肺結核の治療の原則は一般療法,化学療法,外科療法の3つの柱より成り立っていたが,大気,安静,栄養の一般療法は治療効果の面での評価がうすれている.外科療法の適応も,純粋な肺結核症では化学療法のみでは菌陰性化せず,肺機能的に手術可能な症例に限られ,その頻度もかなり減少している.
したがって,現在肺結核治療の主流は化学療法であり,初図治療では適当な抗結核薬が副作用なく投与されれば,100%の菌陰性化が得られるようになっている.しかしながら,実際には必ずしも全例が菌陰性化を示していない.
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