臨床講座=癌化学療法
急性白血病の化学療法
稲垣 治郎
1,2
,
小川 一誠
1,2
Jiro INAGAKI
1,2
,
Makoto OGAWA
1,2
1癌研究会付属病院・化学療法科
2癌化学療法センター
pp.794-797
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216534
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はじめに
悪性腫瘍の化学療法は新抗癌剤の開発と治療技術の進歩により近年著しい発展を遂げているが,白血病が全身的疾患であること,および白血病細胞が他の悪性腫瘍細胞に比較し抗癌剤により高い感受性を示すことより,白血病の化学療法は癌化学療法のモデルと考えられている.したがって白血病の発生頻度は決して高くはないが,癌化学療法を論ずる場合には白血病の化学療法がまず第1に取りあげられ,その重要性が強調される.本稿では筆者らの施設の成績と経験を中心に成人急性白血病の化学療法の現況を概説する.
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