老人診療のコツ
常に心不全を考える—すべては心不全へ
大友 英一
1
Eiichi OHTOMO
1
1浴風会病院
pp.788-793
発行日 1980年5月10日
Published Date 1980/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216533
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はじめに
心不全は老年者の死因の約20〜30%を占め,肺炎についで多いものである.
老年者では心不全は明らかな心疾患なしで出現し,また心臓以外の病変によっても出現しやすいことが一つの特徴である.またその出現も緩徐,潜伏性に存在しやすく,かつ明確な症状を示さないこともあげられる.一方,心不全が明確となった際,強心剤などに対する抗抵が大であり,治癒しにくいことから,常に心不全を考慮し,予防,早期発見,早期治療することがとくに大切である.
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