今月の主題 最近の腎疾患の基礎と臨床
新しい検査法
FDP
松山 公彦
1
,
本田 西男
1
Kimihiko MATSUYAMA
1
,
Nishio HONDA
1
1浜松医科大学・内科
pp.534-536
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216481
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はじめに
腎炎の発生過程では,免疫学的機序のみならず凝固機転が関与している.すなわち,形態学的には螢光抗体法により糸球体内へのフィブリン沈着が証明され,組織学的にメサンギウム細胞および血管内皮細胞の増殖変性を起こすといわれている.
また一方,DIC(播種性血管内凝固症候群)に合併する腎皮質壊死による急性腎不全も報告されている.このような意味で血中および尿中のfibrin/fibrinogen degradation products(以下FDPと略す)が血管内凝固異常の1つの指標となり,その病態生理および診断治療面で注目されている.
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