臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
VI.血液検査
51.FDP
松田 保
1
1東京都老人総合研究所臨床生理
pp.1750-1751
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216155
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はじめに
FDP(fibrin/fibrinogen degradation products)は,プラスミンによって生じたフィブリノゲン,またはフィプリンの分解産物を指している.フィブリノゲンはプラスミンの作用により,順次分解して4種のFDP(fragments X,Y,D,E)を生ずる.フィブリンの分解によりFDPを生ずる場合にも,フィブリノゲンの分解の場合とほとんど同様の過程をとる.
これらのFDPはフィブリノゲンとは異なり,トロンビンによる凝固性が極めて悪い(fragment X)か,またはまったく凝固しない(fragments Y,D,E)が,免疫学的にはフィブリノゲンと同様の抗原性を有するので,血液よりフィブリノゲンを除去した血清または脱線維素血漿を用いて免疫学的な測定が行われている.
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