今月の主題 末梢性ニューロパチー
随伴性末梢神経障害
悪性腫瘍
本多 虔夫
1
Masao HONDA
1
1横浜市民病院・内科
pp.200-201
発行日 1980年2月10日
Published Date 1980/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216401
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はじめに
悪性腫瘍は,神経系内に転移したり浸潤したりして,それを破壊し症状を起こすことがある.また,このような直接的侵襲がないのに,原因不明の神経筋疾患が悪性腫瘍に合併することがある.このような神経筋疾患は,癌性ニューロミオパチーcarcinomatous neuromyopathyとかparaneoplastic neurological syndromeなどの名で呼ばれている.この中には小脳変性症,多発筋炎,筋無力症様症候群など,神経筋系をその種々の部位で侵す疾患が含まれるが,悪性腫瘍に随伴する末梢性ニューロパチーもその一つに数えられる.本稿ではこのニューロパチーにつき,その病像,鑑別診断,成因に分け記述する.
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