臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
X.内分泌機能検査
127.Rapid ACTH test
大橋 昌夫
1
,
加藤 堅一
1
,
井林 博
1
1九大第3内科
pp.1932-1934
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216231
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
従来,ACTH負荷による副腎皮質機能検査法としては,主としてブタ,ウシの下垂体から抽出精製された臓器製剤のACTHを用い,尿中17-OHCSを指標として実施されてきた.近年,血中cortisol定量法としてRudd(1966)の硫酸螢光法,次いでMurphyら(1967)によるcompetitive protein binding assayやWest(1973)によるradioimmunoassay(RIA)およびOgiharaら(1977)によるenzymeimmunoassay(EIA)の開発によって操作が簡便で迅速に再現性の高い微量定量法(血清試料はRudd法で1〜2ml,Murphy法,RIA法およびEIA法では0.01〜0.1mlを使用)が完成された.一方,スイスCibaのSchwyzerら(1963)によるβ1-24ACTHの合成AC-TH製剤(cortrosyn 第一製薬)が開発され,本邦でも大塚ら(1970)により天然ACTH活性を完全に具備した最小のACTH製剤として〔Gly1〕-ACTH(1-18)-octadecapeptide(acthormon,以下α1-18ACTH amide)が臨床応用されるにいたった.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.