臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
X.内分泌機能検査
128.血中・尿中17-OHCS,11-OHCS,17-KS
屋形 稔
1
1新潟大中検
pp.1936-1937
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216232
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異常値を示す疾患
尿中17-OHCS,血中11-OHCS,尿中17-KSの異常値を示す疾患を表にまとめた.現在血中の11-OHCSや17-OHCSのルチン検査はコルチゾール測定(RIA法)をもって代表することが多く,尿中の17-OHCS,17-KSとともに下垂体副腎皮質系の異常の把握に日常用いられる1).
血中17-OHCS,17-KSはほぼ尿中値と平行するが,肝硬変では肝のステロイド代謝異常から尿17-OHCS,17-KSは低値を示す(ただし遊離17-OHCSは高目)にもかかわらず血中はやや高目の値を示す.また甲状腺機能亢進症では代謝亢進があるから内因性コルチゾール分泌は亢進しているが,分泌と代謝が平衡を保つため尿17-OHCSが増加を示す一方,血中17-OHCS,11-OHCSは正常である.11-OH lase欠損症では血中11-OHCSは低値を示すが尿17-OHCSは正常である.
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