臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
XII.感染症
3.抗生物質の使いわけ
アミノグルコシッド剤の使いわけ
三木 文雄
1
1阪市大第1内科
pp.2345-2347
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208358
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
ペニシリン系やセファロスポリン系抗生物質とともに,アミノグルコシッド系抗生物質の最近の進歩はめざましいものがある.とくに,菌の耐性メカニズムの解明からゲンタミシン系の薬剤の進歩がみられ,一方では,低毒性のアミノグルコシッド剤の開発にも努力が払われており,数多くのアミノグルコシッド剤について基礎,臨床両面の検討が行われ,その一部は一般に用いられるようになりつつある.しかしながら,数多く臨床に提供される抗生物質が,必ずしも,適切に感染症に投与され,各薬剤の特徴が治療に生かされているとは限らないのが現状である.ことに,アミノグルコシッド剤は,抗菌力,抗菌スペクトラムの点で他の抗生物質よりすぐれている反面,その副作用を無視することのできない薬剤であり,適切な選択投与が強く望まれるわけである.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.