臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
IX.免疫・アレルギー疾患
2.アレルギー疾患の全身療法
生活指導
高橋 昭三
1
1昭和大第1内科
pp.2178-2179
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208298
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はじめに
アレルギー性鼻炎,気管支喘息,蕁麻疹,アトピー性皮膚炎,アレルギー性接触性皮膚炎などを代表とする多くのアレルギー疾患は,多かれ少なかれ急性疾患と慢性疾患の両方の性格をもっている.多くの場合,急性疾患としての症状を反復しているうちに,慢性疾患としての性格を現してきて治癒が困難となり,患者のみならず,家族をも苦しめることになる.治癒しにくいために生ずる不安,あせり,迷いは,現在のような情報過多の時代ではいたずらに助長され,ときには医師に対する不信を生み,転々と医師をかえることにもなりかねない.
これを避けるためには,病気の性質,治療の方法や目標,予後のある程度の見通しなどを患者(および家族)にできるだけ詳しく説明し,理解させ,また治療効果をあげるたあには患者(および家族)の協調が必要であることを十分理解させ,よい医師・患者関係を築きあげることが大切である.治療の面で大きな役割を果たす生活指導も,その前提となるのは医師・患者の信頼関係である.
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