今月の主題 実地医のための臨床細菌学
注意しておきたい感染症
ワイル病
小林 讓
1
1愛媛大第1内科
pp.1008-1010
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207949
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はじめに
黄疸出血性レプトスピラ病(ワイル病)はLeptospira icterohaemorrhagriaeの感染による急性熱性疾患である.本病はいったん罹患すればきわめて速やかな経過をたどり,半日あるいは1日の治療開始時期の遅れによっても重篤となりやすく,第5病日までに適正な治療を開始した場合死亡率は10%以下であるが,それ以後では20〜40%に及び,わが国に存在する感染症では,とくに早期診断・早期治療が重要な疾患である.
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