臨時増刊特集 診断基準とその使い方
IX.血液・造血器疾患
血小板障害症
寺田 秀夫
1,2
1昭和大藤が丘病院
2昭和大内科
pp.2133-2139
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207618
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概念
血小板障害症またはこれと同義語と思われる血小板病症(thrombocytopathy),血小板機能障害症(abnormal platelet function)という概念には一定の見解がなく,広義では血小板機能の異常を示すすべての病態を意味し,狭義では血小板第3因子能の異常に限定する考えから,血小板放出反応異常を示すものと定義する考えもある.その理由は先天性の血小板機能異常を示す症例がきわめて少ないこと,血小板機能検査の方法とその意味づけがなお一定していないためである.
本稿では血小板障害症の定義を血小板機能異常症全体を意味するものとして,稿を進めていく.
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