特集 出血傾向のLaboratory Diagnosis
Ⅶ.検査機器と問題点
4.血小板凝集計
松野 一彦
1
,
寺田 秀夫
2
1昭和大学藤が丘病院内科
2昭和大学・内科
pp.1452-1458
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915644
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血小板機能検査は,先天性血小板機能異常症の診断に必須なことは言うまでもないが,種々の疾患に合併する出血傾向の病態に血小板が深くかかわっていることが知られるようになり,その必要性が増してきた.また近年心筋梗塞や脳梗塞などの血栓疾患の予防ならびに治療に血小板機能抑制剤が使用されるようになり,血小板機能検査の重要性は更に増すように思われる.
血小板機能検査のうちin vivoの検査では,出血時間,特に器具及び測定条件を標準化したtemplate Ivy法が最も優れた検査とされている.in vitroでは血餅退縮能,血小板粘着能(停滞率),血小板凝集能,血小板第3因子活性,血小板放出などの検査が行われているが,血小板凝集能検査はその中で最も重要であり,比較的容易に血小板の重要な働きの一つである凝集をみる検査である.
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