コーヒーブレイク
女性と血小板
寺田 秀夫
1
1聖路加国際病院内科/昭和大学内科
pp.1001
発行日 2000年9月15日
Published Date 2000/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904488
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約150年前は血液のゴミと考えられていた血小板.Donne (1842)ついでSchultz (1965)により初めて血液の一構成要素として認知され,さらにBizzozero (1982)によりようやく血小板と命名されたこの赤血球の1/10にも満たない小さな血球が現在ではわれわれの生命を直接脅かす出血と血栓の病態の主役であることがわかっている.
昨年秋の私の外来診療での思わぬハプニングである.48歳の主婦,病名は特発性血小板減少性紫斑病(慢性型)で,未婚のころから私の患者さんであった.性格もおおらかで5年くらい前からステロイドを服用しなくても,血小板数は58,000~70,000前後ですっかり寛解が続いている.
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