臨時増刊特集 診断基準とその使い方
VI.神経・筋疾患
運動ニューロン疾患
近藤 喜代太郎
1,2
1新潟大脳研
2新潟大神経内科
pp.1986-1989
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207572
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
定義
運動ニューロン系を選択的に侵し,徐々に進行する成人期の原因不明の変性疾患を運動ニューロン疾患(motor neuron disease,MND)と総称する.本症の歴史はCharcot(1869)の講義に始まるとされる.その詳細は萬年(1968)に再録されているが,女に多いと述べた誤りを除けば,今日なお生命を保っている.
なお,運動ニューロン系にほぼ限局する変性疾患には,幼小児期に起こるWerdnig-Hoffmann病,青年〜中年期に起こり,近位筋萎縮を呈するKugelberg-Welander病はじめ,種々の特殊な疾患があるが,これらはMNDには含めないのがふつうである.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.