Japanese
English
アトラス 神経筋疾患の臨床4
運動ニューロン疾患
Motor Neuron Diseases
田辺 等
1
Hitoshi Tanabe
1
1虎の門病院神経科
1Department of Clinical Neurology, Toranomon Hospital
pp.406-411
発行日 1974年4月1日
Published Date 1974/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203528
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概念 運動ニューロン疾患(MND)は運動ニユーロンに原発性主病変を有する変性疾患(一部遺伝・家族性)で,多くは進行性である。歴史的には,主として運動ニューロン内局在に着目した①痙性脊髄麻痺(SSP)〔Cha—rcot〕,②筋萎縮性側索硬化症(ALS)〔Charcot〕,③脊髄性進行性筋萎縮症(SPMA)〔Duchenne-Aran〕,④末梢神経性進行性筋萎縮症(NPMA)〔Charcot-Marie-Tooth(CMT)〕が基本型として周知である。しかし,以後後述の特殊型が抽出され,遺伝・家族性,先天型・小児型,発症部位・経過特異性に着目して別に取扱われる傾向にあり,また孤発型SSPについてはその限局的系統性が疑問視されている。したがつて狭義のMNDは成人孤発型のALSとSPMAがその代表的病型となり,真の病因の解明が待たれている。米国系の分類では両者を広義のALSに含めて統括している。
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