今月の主題 呼吸不全とその管理
急性呼吸不全の治療
PEEP療法—終末呼気陽圧呼吸
大畑 正昭
1
1日大第2外科
pp.1564-1566
発行日 1977年11月10日
Published Date 1977/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207449
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はじめに
急性呼吸不全の治療法としては,従来より酸素療法と間歇的陽圧呼吸(IPPB:intermittent positive pressurebreathing)が用いられてきたが,高濃度酸素による酸素中毒や,IPPBを同じ換気量で長期に行うと肺胞の虚脱が起こることが認められ,低い酸素濃度で,しかも肺胞虚脱を防ぐという考えから,1969年以来,いわゆるARDS(adult respiratory distress syndrome)の治療に持続陽圧呼吸が用いられてきた.とくに1973年頃から終末呼気に陽圧をかける終末呼気陽圧呼吸(PEEP2):positive end-expiratory pressure breathing)が重症の呼吸不全例の低酸素血症の改善に役立つことが認められ,今日広く臨床的に用いられている,
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