今日の食事療法
胃・腸疾患
安部井 徹
1
1東邦大内科
pp.1319-1321
発行日 1977年9月10日
Published Date 1977/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207375
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急性食道炎・急性胃炎
これらの疾患の多くは原因が明らかであり,これを除いて安静と粘膜の庇護をはかれば1週間ぐらいで自然治癒がみられる.
心窩部痛,嚥下困難,胸やけ,はきけ,嘔吐など自覚症状が強いときには,1日絶食とし,補液を行う.次いで流動食,粥と次第にあげて,7日目くらいで常食に戻すようにする.食事の量や形態の変え方は,自覚症状の強さや圧痛の変化を目安とする.食欲もよい指標であるが,食欲の回復に応じて欲するままに与えるよりは,1日くらい遅れて食事の量や形態をあげて行くようにしたほうが予後がよい.
症状がとれてからも約1週間くらいは常食軟菜とし,よく咀嚼し,ゆっくり食べるようにする.食事や間食の時間は規則的にさせ,食後は1時間くらいは安静を保たせる.
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