今月の主題 腹痛の診かた・とらえかた
随伴症状からみた腹痛
黄疸
平山 洋二
1
,
丹羽 寛文
1
1東大第1内科
pp.942-943
発行日 1977年7月10日
Published Date 1977/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207267
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はじめに
腹痛は日常われわれが遭遇する消化器症状のなかで最も頻度の高いものであり,腹痛をきたす疾患は多岐にわたるが,随伴症状として黄疸をみる場合,考えられる疾患はおのずと限定されてくる.もちろん,腹痛と黄疸の原因とが必ずしも同一疾患とは限らず,異なる疾患の合併による場合もある.たとえば,潰瘍性大腸炎に硬化性胆管炎の合併がみられることはよく知られており,また消化性潰瘍と肝硬変あるいは胆石症の合併も少なからず認められる.診断に当たってはこのような点に関しても考慮する必要がある.
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