今月の主題 腹痛の診かた・とらえかた
随伴症状からみた腹痛
発熱
神坂 幸良
1
1都立駒込病院感染症科
pp.940-941
発行日 1977年7月10日
Published Date 1977/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207266
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はじめに
何らかの原因で体内に導入または産生された発熱物質が作用し,体温調節中枢に異常をきたし,体温が正常より高くなっている状態が発熱である.この発熱物質としては細菌由来の燐脂質多糖体,白血球性発熱物質,内因性低分子発熱物質,化学的発熱物質などがあるとされている.
一方,腹痛は腹膜の緊張,管腔臓器の伸展,筋肉の強い収縮などが痛みの刺激となっていて,末梢神経から内臓神経節,内臓神経,交感神経,脊髄白質交通枝,後根,後角,外側脊髄視床路を経て脳に伝達されて,痛みとして感じられる.
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