講座 症候からみた腹部エコー検査のこつ
鑑別のポイントと描出のテクニック
黄疸
田中 幸子
1
,
高倉 玲奈
1
1大阪府立成人病センター病院検診部
pp.113-117
発行日 2004年1月15日
Published Date 2004/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100380
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はじめに
黄疸は視診で捉え得る重要な症候の1つである.溶血や肝細胞障害などに由来するいわゆる内科的黄疸と胆道閉塞による黄疸に大きく分けることができる.原因疾患の鑑別に際しては,発熱,疼痛,掻痒感,白色便など合併する症状の有無や急激に発症したのかどうかなどの病歴を正確に把握することが基本である.次いでエコー検査で閉塞性黄疸かどうかを鑑別し,その結果に応じて追加検査の選択や治療の方向性を決めるのが無駄のない進め方であろう.本項では,胆道閉塞による黄疸およびそれ以外の黄疸のそれぞれについて,腹部エコー検査で得られる情報と鑑別のポイントを解説する.
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