今月の主題 熱性疾患への臨床的アプローチ
発熱の基礎
発熱の機序
小坂 光男
1
1名市大第2生理
pp.323-326
発行日 1977年3月10日
Published Date 1977/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207100
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はじめに
発熱とは感染症や熱性疾患時の体温上昇を指し,"体温が異常に高いレベルにsetされ,かつそのレベルで調節されている現象(Liebermeister 1875)"だと古くから考えられている.
一方,高温多湿環境や入浴,運動時の体温上昇は誘発または生理的高体温と称し,発熱とは区別されている.誘発高体温は生理的,発熱は概して病的という観点から,発熱は体温調節中枢の異常だと決めつけるのは早計である."発熱中も体温調節機構そのものには狂いがなく,健常かつ有効に作動している"とのLèfevre(1911)の提唱は今日もなお生きているのである.
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