今月の主題 First-line検査
一般症状からみたFirst-line検査
発熱
高野 愼
1
1東京電力病院内科
pp.658-660
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902664
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ポイント
●発熱の原因は多様であるので,病歴,身体所見を十分に把握して,鑑別すべき疾患・病態を絞ったうえで検査を行う.
●First-line検査として,末梢血,検尿,検便,血液生化学検査,CRP,赤沈,胸部X線検査などが挙げられる.
●好中球増多,CRP上昇,赤沈亢進のみられる発熱は一般細菌感染症のことが多いが,結節性多発動脈炎などのリウマチ性疾患の可能性も考慮する.
●白血球減少を伴う発熱では,ウイルス性感染症,腸チフス,一部の重症細菌性感染症のほか,全身性エリテマトーデス,顆粒球減少症などを否定する必要がある.
●First-line検査にて鑑別すべき発熱の原因疾患を限定した後,診断確定のための検査を選定し,施行する.
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