今月の主題 心筋梗塞—今日の問題点
心筋梗塞の疫学
木村 登
1
,
中山 裕煕
1
1久留米大第3内科
pp.6-8
発行日 1977年1月10日
Published Date 1977/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207010
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はじめに
心筋梗塞を主とする虚血性心臓病の疫学は,その高発症国のひとつであるアメリカを中心に展開されてきた.そして,その実態の把握と共に一次(発症)予防の可能性が見出された.また,Keys1,2)らのSeven Countries Studyをはじめとして国際間での共同研究調査も盛んに行われ,心筋梗塞を主とする虚血性心臓病の地理的特殊性も研究が進められてきた.一方,わが国においては死因順位1位の脳卒中を中心に展開されてはきたが,日本人の心筋梗塞を主とする虚血性心臓病の特徴も次第に明らかになってきた.ここでは,筆者らの10数年にわたるpopulation surveyの経験も合わせ,心筋梗塞の疫学につき述べてみたい.
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