演習・X線診断学 消化管X線写真による読影のコツ・10
大腸のX線診断(その1)
吉川 保雄
1
,
織田 貫爾
1
,
勝田 康夫
1
1順大消化器内科
pp.1401-1407
発行日 1976年10月10日
Published Date 1976/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206788
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大腸X線検査は,胃X線検査のように,充満法,二重造影法,圧迫法の組み合わせ検査がうまくいかず,Fischer法(1923),Welin法(1955),Brown法(1969)ともっぱら二重造影法の改良に力が注がれてきた.そして,現在のところでは,二改造影法が大腸X線検査の主体である.二重造影法の利点は,何といっても,粘膜面の微細変化を直接描出できることであり,われわれは1970年以来,Brown法に基づく二重造影法が人腸の微細構造network patternをあらわすのに最も優れていることを報告してきた.そして,とくに陥凹性病変の診断に有用であることを強調してきた.
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