今月の主題 知っておきたいリハビリテーションの技術
その他
体位排痰法
谷本 普一
1
,
三平 征子
2
,
井上 隆三
3
1虎の門病院呼吸器科
2虎の門病院呼吸療法
3虎の門病院理学療法
pp.1096-1097
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206695
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目的と原理
肺疾患の患者に気道過分泌が起こり,粘稠な痰が貯留すると,①気道閉塞が増強し,ガス交換が悪くなる.②気道感染が起こりやすくなり,それがくり返されると,肺組織の線維化がすすみ,肺機能障害が生じる.③痰喀出刺激のため,咳発作が誘発され,その喀出努力によるエネルギーの負担および酸素消費量が増大する.したがって効率のよい排痰は,呼吸器疾患の最も重要な治療のひとつである.体位排痰法は体位ドレナージ(postural drainage)ともよばれ,種々の体位や姿勢をとることにより,水が低いところへ流れるように,効率よく痰喀出をうながす方法である.
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