今月の主題 実地医に必要な臨床検査のベース
正しい採血
体位の影響
玄番 昭夫
1
Teruo Gemba
1
1中央鉄道病院・中央臨床検査室
pp.1396-1398
発行日 1982年8月10日
Published Date 1982/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217871
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入院患者と外来患者
日常入院患者の血清総蛋白量が外来患者のそれに比較すると低い,という印象を持っておられる方が多いことと思われる.試みに総蛋白量などの変動がそれほど期待できないと考えられる精神科,眼科,皮膚科,整形外科などの入院と外来患者各100名(ただし血液成分については男女各100名の各200名)について比較してみると,総蛋白は入院患者で平均0.6g/dl,アルブミンは0.53g/dl,そしてClは1.3mEq/l,それぞれ外来患者より低いが,その他の成分に有意差は認められなかった18).このような差は,主として臥位と立位,あるいは安静と活動の違いを反映したものと考えられる.
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