特集 咳、痰のみかた
咳と痰の治療のまとめ
排痰法
神津 玲
1
,
田中 貴子
2
Ryo KOZU
1
,
Takako TANAKA
2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科内部障害リハビリテーション学分野
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科理学療法学分野
キーワード:
気道分泌物
,
咳嗽
,
理学療法
Keyword:
気道分泌物
,
咳嗽
,
理学療法
pp.1135-1137
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1135
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Summary
▪排痰法とは,物理的な外力などを利用して気道内に貯留する分泌物の移動および排出を促進する手段である.
▪適応は,気道分泌物過剰産生と貯留によって排出障害をきたしている患者であり,多量の喀痰(目安として1日の喀痰量が30mL以上)を有する症例,咳嗽能力低下による自力での排痰困難例が中心となる.
▪排痰法の基本は咳嗽と強制呼出手技であるが,近年は機械的咳嗽介助,呼気陽圧,陽・陰圧体外式人工呼吸器などを用いる方法も適用されている.
▪喀痰量の多い呼吸器疾患に対する本法のエビデンスは確立されており,各種排痰手段による効果に大きな相違はない.
© Nankodo Co., Ltd., 2018