診断基準とその使い方
慢性肝炎
市田 文弘
1
,
井上 恭一
1
1新潟大第3内科
pp.389-391
発行日 1976年3月10日
Published Date 1976/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206472
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慢性肝炎のための補助診断法には,近年種々の改良が加えられているが,診断をめぐるいくつかの問題点は依然として議論の多いところである,一般には臨床症状,肝機能検査成績,肝生検組織診断によって慢性肝炎の診断が試みられているが,これら3者間の相関が不確実な場合が多く,正確に診断できるのはやはり肝生検による組織学的知見からである.それ故にわが国における慢性肝炎の診断基準は,1967年第1回犬山シンポジウムにおいて定められた慢性肝炎の組織学的定義および分類が根底にあり,臨床症状,諸検査成績は副次的なものとみなされているのが現状である.
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