診断基準とその使い方
肺サルコイドージス
新津 泰孝
1
1東北大抗酸菌病研究所小児科
pp.392-394
発行日 1976年3月10日
Published Date 1976/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206473
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サルコイドージスは発生病理が不明で,組織学的に壊死のない類上皮細胞結節が,2以上の器官,組織にみられる全身の系統的疾患である.したがって同様な組織像がみられても,結核,非定型抗酸菌症,真菌症,ベリリウム中毒症,その他の発生原因の明らかな疾患は除外される.罹患器官の名を冠して,肺サルコイドージス,眼サルコイドージスなどとよばれるが,サルコイドージスという系統的疾患の顕性病変の存在を示しているにすぎない.
肺(胸郭内)サルコイドージスは,胸郭内器官である肺門リンパ節,縦隔リンパ節,肺に病変がみとめられる例をいう.胸部X線写真によってその病変の存在を知る.
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