今月の主題 SLE—成因から治療まで
症例
一卵性双生児の一方に発症したSLEの1例—免疫学的・遺伝学的研究
橋本 嘉
1
,
中野 啓一郎
2
,
横張 龍一
3
1東大・物療内科
2東大・内科
3国立病院医療センター
pp.1950-1953
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206342
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全身性エリテマトーデス(SLE)は代表的な自己免疫疾患とみなされており,その自己抗体産生機構の解明がSLEの病因追求の中心課題となっている.一方最近,マウスにおいては,免疫応答が遺伝的支配をうけており,その免疫応答遺伝子が重要組織適合抗原(H-2抗原)と密接な関係のあることが明らかにされ1,2),この免疫応答遺伝子の病因論的役割が研究されている.そして,ヒトにおいても組織適合抗原(HL-A)と疾患との関連が注目されている.筆者らは,一卵性双生児の片方,およびその伯母にSLEの発症をみた家系を経験し,免疫学的,遺伝学的検討を試みた.
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