今月の主題 SLE—成因から治療まで
SLEの臨床的概念
勝 正孝
1,2
,
権田 信之
3
1国立霞ケ浦病院
2慶大内科
3川崎市立川崎病院・内科
pp.1892-1895
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206323
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はじめに
SLEは,Kaposi(1872)に指摘された当初は慢性の皮膚疾患と考えられていたが,Osler(1895)は皮膚病変は常に存在するとは限らないこと,さらに関節,心,腎,消化管などに広く病変を有する系統的疾患であることを明らかにした.その後Baehr1),Klemperer2,3),Schifrinsらの臨床的ならびに病理学的研究により,本疾患は代表的な膠原病として取り扱われるようになった.近年,SLE患者の家系調査4,5),双生児の研究6,7)などにより,本疾患の発症に遺伝的素因が関与していることが明らかとなった.
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