超音波診断の読み方
胆石症
和賀井 敏夫
1
1順大超音波医学研究センター
pp.1410-1415
発行日 1975年8月10日
Published Date 1975/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206191
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近年超音波を利用する生体構造の映像法の研究が盛んとなり,この新しい方法が臨床的に種々な利点を示す二とから各領域において広く用いられるようになった.腹部疾患の診断にも利川されており,今回は胆石症診断への応用について紹介する.この超音波による生体構造の映像法にも各種の技術が開発されているが,現在臨床的に広く実用化されているのはパルス反射法の原理によろ超音波断層である.これは超音波パルスで生体を走査することによって,生体各部の極めて薄い断面像を描写する方法である.この超音波断層法は生体軟部組識構造の映像化に優れており,たとえば本文で紹介する胆石症診断では,胆嚢の断面像を,造影剤などを用いることなく明瞭に描写できるという特徴がみられる.また,超音波断層法は患者に苦痛や障害を全く与えないことは臨床的に有利な点であろう,この超音波断層法にも装置の機構からみろと多くの膿種がみられるが,胆石症診断には現在のところ手動式接触複合走査法といわれる方式が最も多く用いられている.また最近では,高速自動走査法がこの領域でも有効に利用されろようになってきた,本文では胆石症の超音波断層写真を中心に超音波断層法による胆石症診断について紹介する.
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