今月の主題 消化管潰瘍—診断および治療の現況
潰瘍性大腸炎
その診断
吉田 豊
1
,
棟方 昭博
1
1弘前大第1内科
pp.1086-1087
発行日 1975年6月10日
Published Date 1975/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206090
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潰瘍性大腸炎は主として粘膜をおかし,しばしばびらんや潰瘍を形成する,びまん性で,原因不明の直腸を含む大腸の非特異性炎症である.本症は従来わが国では稀な疾患といわれたが,他の大腸疾患と同様に増加の傾向にあり,今日ではそれほど稀とはいえなくなっている,—昨年教室で行った全国アンケート調査でも1,2),1968年から1972年までの5年間に902例が集計されている.
本症の増加の原因には食生活などの変化による実数の増加も考えられるが,本疾患に対する関心が強くなってきたことや,colonofiberscopy3)をはじめとする診断の進歩などにより診断される頻度が高まったためと思われる.本稿では,本症の診断について,臨床症状,X線・内視鏡診断などについて述べる.
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