今月の主題 消化管潰瘍—診断および治療の現況
消化性潰瘍の治療
どのような時に外科的療法を行うか
四方 淳一
1
,
渡辺 哲弥
1
,
高崎 幸治
1
1帝京大外科
pp.1078-1079
発行日 1975年6月10日
Published Date 1975/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206086
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総論的なこと
絶対的適応 合併症による緊急手術,あるいはそれに準ずるもの,すなわち,穿孔3,5)による汎発性腹膜炎,急性大量出血1),癌化,および狭窄による通過障害が挙げられる.
比較的適応 前記の合併症を起こすおそれのある場合,内科的療法の奏効しないもの,あるいは再燃をくりかえすものは,比較的適応とされる.具体的には,内科的療法に抗して潰瘍の縮小をみなかったり,疼痛が軽減しないもの,治療を中止すると間もなく症状が再燃するもの,出血が持続するもの,胃の著明な変形があるもの,通過障害のあるもの,悪性化のおそれのあるもの,などが挙げられる2).
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