今月の主題 血液ガスの基礎と臨床
血液ガスの臨床
脳障害
田崎 義昭
1
1北里大内科
pp.180-181
発行日 1975年2月10日
Published Date 1975/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205776
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血液ガスと脳とは次のような関係を有している.すなわち,動脈血ガス分圧の変化は脳循環に影響する.したかって,血液ガスがある程度変動しても,脳血流の増減により,脳組織ガス分圧,pHはほぼ一定に保たれる.しかし,動脈血ガス分圧の変化が大になれば,脳循環による代償も不全となり,脳機能および代謝に障害が現れる.このような血液ガスの異常による脳障害は,CO2ナルコーシス,肺性脳症,過換気症候群などである,ここでは,血液ガスと脳循環との関係,血液ガス異常による脳障害の発生機序について述べることにする.
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