今月の主題 喘息の本質から治療まで
喘息の診断
閉塞性肺疾患と喘息
佐竹 辰夫
1
,
原 通広
1
1名大第2内科
pp.1542-1543
発行日 1974年12月10日
Published Date 1974/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205692
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慢性閉塞性肺疾患の定義と鑑別診断の方向
現在,慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive LungDiseases),すなわち気管支喘息,慢性気管支炎,慢性(び漫性)肺気腫については,表1に示したような定義が国際的に用いられている.さらに最近では,慢性び漫性に細気管支を侵す「慢性び漫性細気管支炎」の存在も注目されてきた.筆者ら1)は,これらを重症度や治療方針とも関連させて鑑別診断するため,表2のような方法をとっている.この際に用いる肺機能は,通常,肺活量,1秒量,1秒率(T),低肺気量位の流速流量曲線,呼吸抵抗,肺内ガス分布などのほか最近開発されたclosing volumeなどである.もちろん,喘息患者ではこれらが変わりやすい点に特徴がある.
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