今月の主題 内科医に必要なバイオプシー
特殊な生検
心筋
関口 守衛
1
,
今野 草二
2
1東女医大心研・内科
2東女医大心研・外科
pp.1038-1040
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205534
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
心拡大がみられる,心電図が奇妙でありどうも普通の心臓病ではないらしい.このような直感を起こさせる症例に遭遇することがときどきある.この場合,心筋サルコイド症,アミロイドーシス,心筋炎,グリコーゲン蓄積症,筋ジストロフィー症などによる続発性心筋疾患のほかに原発性心筋疾患ないし特発性心筋症を疑う必要がある2,3).
このような心筋の疾患に対し,肝や腎などと同様に生検診断が要望されたことは例外ではなく,開胸して心臓を露出して行なう方法や盲目的に体表面から生検針を穿入させるなど,大がかりでしかも危険の多い心臓生検が試みられたが,一般実用化にはいたらなかった.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.