グラフ
Sjögren症候群
浅川 英男
1,2
1東京医歯大中検
2東京医歯大第1内科
pp.758-760
発行日 1974年6月10日
Published Date 1974/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205456
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Sjögren症候群はスエーデンの眼科医,H. Sjögren1)により初めて詳細に記載報告されてから既に40年になる.涙が出ない,眼がゴロゴロする,唾液が出にくいといった症状が顕著になり,他方関節痛を訴えるということで医師を訪れる.患者は多くは40歳以上,女性に圧倒的に多い.筆者の自験例24例中,男性は1例にすぎなかった.
この疾患はその後の研究により,涙腺,唾液腺のみならず,その他の外分泌腺が主としておかされること,1948年B. Jones2)により患者血中に涙腺・唾液腺抽出液に対する沈降抗体が発見された.その後さらに臓器特異性,非臓器特異性抗体が証明され,本症候群が免疫学的機序の介入によって発症する可能性が示唆されるに至った.現在眼科医,口腔外科医,内科医,免疫学者の注目を浴びている疾患である.
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