特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
I 循環器・高血圧
7.心拍異常の対策
心臓の人工ペーシング
堀 原一
1
1東女医大・心研理論外科
pp.1578-1579
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205012
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各種抗不整脈薬の出現は不整脈治療の進歩をもたらしつつあるが,このなかにあって,さらに電気的治療が大幅に取り入れられつつある.その一つが主として頻拍や細動に対する直流除細動器によるカルディオバージョンや除細動であって,すでに述べられている.
もう一つは主として徐拍に対する人工ペースメーカーによる心臓ペーシングで,薬物などで治療あるいは予防困難な場合に,緊急的・一時的に即効的に有効なばかりでなく,近年は人工ペースメーカーの植込みによって,ほとんど患者の一生にわたってペーシングを続けることにより,徐拍性不整脈あるいは随伴する重症不整脈によって起こる突然死やAdams-Stokes発作,心不全,心身の活動・労作・運動制限などの合併症を予防ないし治療することが常識になってきている.
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