内科専門医のための診断学・19
気管支喘息—その鑑別診断・病型・アレルゲン診断
川上 保雄
1
1昭大内科
pp.1205-1209
発行日 1971年7月10日
Published Date 1971/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203761
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アレルギー性疾患には,花粉病,気管支喘息,血清病,薬物アレルギー,蕁麻疹,湿疹,血管神経性浮腫,胃腸管アレルギーなどの古くからアレルギー性疾患と呼ばれていたもの,いわば古典的アレルギー性疾患(筆者のいう第一群アレルギー性疾患)と,臨床家の間では比較的近年になって,アレルギー的見地から考えられるようになったリウマチ性疾患ないし膠原病あるいは自己免疫疾患とがある.さらに後者は溶連菌感染と密接に関係し,疾患自体の経過は一過性と考えられるもの(筆者はこれを一応第二群アレルギー性疾患と称している)と,原因は十分にわかっていないが,抗原抗体反応と密接に関連し,疾患の経過は慢性ないし進行性であるもの(第三群アレルギー性疾患)とに分けることができる.ここでは,これらのうち気管支喘息をとりあげ,その診断の要点について述べたいと思う.
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