臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方
●身体所見のとらえ方
IX.陰部とその周辺
3.直腸・肛門—A.直腸—外科の立場から
佐分利 六郎
1
1同愛記念病院
pp.843-845
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203675
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直腸とは肛門内皮膚粘膜境界である直腸肛門線より内方12-15cmでS状結腸に移行するまでの部分をいうが,疾病の種類の都合上やや内方S状結腸末梢脚辺まで含めて述べることにする.
この部は大腸の中でも疾病の多発する部位であり,排便作用に関与するので患者の苦痛も特異なものがある.またこの部の疾患では他の部位に比して中央検査室の化学的検査の役立つものが少なく,主として医師自身によるいわゆるphysicaldiagnosisが主役を演じ,これによって診断および治療方針が決定されることが多い.
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