演習 —内科専門医による—実践診療EXERCISE
吐血/振戦
革嶋 恒徳
1
1関西医科大学・Ⅲ内科
pp.1673-1676
発行日 1985年9月10日
Published Date 1985/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219938
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66歳の女性.3年前に突然コップ1杯の吐血をきたし,某病院救急外来を受診した.緊急内視鏡検査を受け,食道静脈瘤からの出血と診断された.入院時,食道・胃内視鏡検査,腹部CT,腹部超音波検査により食道静脈瘤と脾腫を指摘された.約1カ月間入院治療を受け,その後食塩制限,肝疵護剤にて治療を受けていたが約2週間前に少量の吐血をきたした.今回は食道静脈瘤の成因について精査希望して受診した.飲酒歴,輸血歴なし.
診察:体重66kg,身長156cm.血圧138/80.眼球結膜黄染なし.眼瞼結膜貧血なし.神経学的所見は正常,下肢浮腫なし.手掌紅斑認めず,胸部クモ状血管腫認めず.腹部所見は腹水軽度,腹壁静脈軽度怒張,腹部腫瘤触知せず.
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