今月の主題 熱性疾患への臨床的アプローチ
特殊な発熱
小児の発熱
合瀬 徹
1
1合瀬小児科医院
pp.368-369
発行日 1977年3月10日
Published Date 1977/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207116
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小児の発熱に対処する場合,医師はまず,その発熱の原病をたずね,そして治療にとりかかるわけであるが,小児科ではこの点に関して,次のような一般内科とやや異なる面があるように思う.すなわち,①一般に原病をたずねる時間的余裕があまりないこと,②発熱そのものが即治療の対象となる状態(例:熱性痙攣)がたまたまあること,③発熱の高低が病気の重,軽症度と必ずしも比例しないこと,などが小児発熱に関していえる特徴であろう.したがって,その診断と治療に当たって大切なことは,常に多種類の疾病の可能性を想定しながら,それらを予めわかりやすく患児の親に説明しつつ,的確にまず現状の好転,すなわち解熱,病気の軽快を認めうるよう努力しなければならないことである.
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